豊水・新高なし(いわき)
- 品 名
- なし(赤なし)
- 品種名
- 豊水なし・新高なし
- 産 地
- 福島県 JA福島さくらなど
- 入荷時期
- 9月中旬~10月下旬
- 最盛期
- 9月下旬~10月中旬
画像の中でいわき梨選果場の様子も紹介しています。
担当者からのコメント
福島県いわき市の特産品である「豊水なし」がほぼ出荷終了に近づき、本月中旬からは「新高なし」の出荷が始まります。
日本人と梨との付き合いは結構古く、日本書紀 (720年)頃に栽培の記録が残されているそうです。しかし当時は産地を形成するには至らず、庭先での栽培にすぎませんでした。栽培が本格的に始まったのは江戸時代中期と言われ、多くの産地が形成されていきました。当いわき地域では、江戸時代に棚倉藩領(現在の平・赤井・小川地区)で藩主がなし栽培を奨励したのが始まりといわれています。
さて、「豊水なし」は多汁で酸味と甘さのバランスがよく、またシャキシャキとした食感がすばらしい梨です。中旬から出回る晩生種の「新高なし」は食べたときのとろけるような食感とそのあとに広がる甘みと香り、果汁が多いのも特徴です。その大きさも自慢の一つ、大きいものになると1㎏を超えるものもあります。
当JAで収穫された梨はすべて20年より新しく入れ替えられた光センサー選果機により、さらに梨全体の品質・糖度などが保証された「サンシャインいわき梨」として出回ります。今年も天候に恵まれ、美味しい梨に仕上がっております。
梨にはさまざまな効能があり、梨に多く含まれるカリウムは体内の中からナトリウムの排出を促進し、血圧を下げる作用があります。またアンモニアの排出効果のあるアスパラギン酸も加わり、さらなる利尿作用や代謝促進がなされるため、むくみにも効果的です。梨に含まれるクエン酸やリンゴ酸の働きにより、夏の暑さによる疲労回復にも効果があります。また梨には体を冷やす効果もあり、残暑で疲れた体や風邪で熱っぽいときにはたいへん効果的!。のどの炎症や咳止め効果もあることから中国では古くから漢方薬として用いられているそうです。さらに独特のシャリッとした歯ごたえの元である石細胞(せきさいぼう)と言われる食物繊維には血中のコレステロール値を減らす作用や整腸作用が期待できます。また梨にはタンニンというアルコールの排泄を促進する成分が含まれているので二日酔いにも効果があるほか、たんぱく質分解酵素も含まれているので肉料理などでおろした梨に少々漬けておくとやわらか~いお肉に大変身するそうです。
夏の太陽をいっぱい含み、秋の風に吹かれて爽やかな味を楽しませてくれる梨、一口かじれば甘い果汁が洪水のように溢れ出し体中に潤いを与えてくれることでしょう。本格的な秋の味覚、健康的でいわき市の重点作物にも指定されている「サンシャインいわき・豊水・新高なし」を是非お召し上がりください。
美味しい梨の選び方
梨は軸がしっかりとしていて、ずっしりと重く、形が横にはっているものの方が良いでしょう。
青なし系(二十世紀なし)は太陽に透かして表面が透明に感じられるもの。赤なし系(幸水・豊水・新高など)は果皮に光沢があって丸いものがよいでしょう。
梨の美味しい食べ方
梨の一番甘い部分はどこかご存知ですか?。「梨尻柿頭」と言って、柿は頭の方が甘く、梨はお尻の方が甘味が強く、上へ行くにつれ味が薄めになります。また、芯に近いところは酸味が強く甘味が少ないので、少し厚めに残して切り分けた方が最後まで美味しくいただけます。
冷たい梨も美味しいですが、冷やし過ぎると舌が甘味を感じにくくなります。甘さを重要視する方は食べる1~2時間前に冷蔵庫へ入れるくらいでよいでしょう。
また、梨をむく時には実と皮の間にある渋みをとるようにむきますが、渋みの内側にある薄い層が甘みの強い部分なので皮は薄めにむくようにしてみてください。
梨の保存法
梨はもちろん鮮度が一番!
出来るだけ早くお召し上がりください。その上で保存する場合は冷暗所で保存していただければ3~4日、冷蔵庫での保存であれば1週間から10日位は保存可能です。
できれば一個づつ新聞紙などに包むか、ビニール袋に入れるかすると状態が良く保存できます。なおヘタを下にしておくとより長持ちします。
■販売担当者
常務取締役 果実部 営業本部長
草野 青史