なす(栃木)
- 品 名
- なす
- 品種名
- 美なす
- 産 地
- 栃木県 JAなすの
- 入荷時期
- 5月上旬~10月下旬
- 最盛期
- 7月~9月
担当者からのコメント
栃木県JAなすの管内より、特産品「那須の美なす」が出回っております。同JAは栃木県の北端に位置し、広大な耕地を生かして水稲や畜産、園芸が盛んで、農産品では特になす・ねぎ・うどなどが知られています。
那須の美なすは5月から10月まで出荷される夏秋タイプのなすで、鮮やかな紫紺色、淡白でいて独特の味わいと香りがあり、皮がやわらかく形状もよい。一年を通じて味も色つやも抜群です。同JAなす部会では品質のよいなすを生産するために優れた栽培技術を導入し、また出荷時期や栽培面積の拡大などにも力を入れており、消費者への供給基地となっています。
さて、茄子紺といわれるなす特有の色にはナスニン(アントシアニン色素)というポリフェノールの一種が含まれており、ガン予防に効果があるといわれています。またポリフェノールには血管をきれいにし、高血圧や動脈硬化を予防する働きもあります。
なすの場合、このポリフェノール(ナスニン)が皮の部分に多く含まれており、漬け物に鉄くぎなどを入れる習慣にはナスニンが鉄イオンと結合して色よく仕上がるだけでなく、色素を安定させることによりナスニンを多く摂取できる効果もあるのです。さらになすにはアルカロイドやフラボノイドなどの抗ガン作用のある成分も認められています。なすに含まれているコリンはビタミンの仲間で記憶力をアップし、血圧を下げる働きがあり、胃液の分泌や肝臓の機能を高め、食欲不振や体の疲れを改善してくれるほか、体を冷やす働きを持ち、炎症や痛みを抑えてくれます。
なすは低カロリー野菜というだけでなく、いろいろな効能もある美味しい野菜です。
「那須の美なす」は名前のとおり、他のなすに負けない「絶世の美女」を目指しています。ほとんど黒といってもよいほど紫紺色が極めて濃く、艶のある美なすは、魅力ある一品です。
これから秋に向かって、煮てよし、焼いてよし、揚げてよしと和食・洋食・中華とどんな料理法でも美味しくいただける夏秋野菜の代表格、栃木産「那須の美なす」を是非たくさんお召し上がりください。
※毎月17日は国産なす消費拡大の日です。
4月17日の「なすび記念日」とともに、毎月17日をなすの消費を増やす日にすることが目的。 記念日の4月17日は「よ(4)い(1)な(7)す」と読む語呂合わせと、なすびが好物であった徳川家康の命日に因んだもの。「なすび記念日」「国産なす消費拡大の日」は一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されました。
美味しいなすの選び方
丸みを帯び、表面にくすんだ日焼けのあとのないもの。紫色が濃く、パンと張っていて艶のよいもの。ヘタについたとげがチクチクと痛いくらいのものが新鮮です。
なすの保存法
水分が蒸発しやすいのでラップに包んで常温保存を。冷蔵庫に入れると日持ちはしますが柔らかさがなくなり、味も落ちます。
熱帯原産の野菜なので、低温に弱いので冷えすぎは禁物。10度前後の涼しい所に保存してください。
調理のコツ
●酸化酵素の働きで切り口がすぐ黒ずむので切ったらすぐ水につけてアク抜きを。小さめの皿などを重石にして、なすが浮き上がらないようにします。また切り口に塩をふっておくのがよいでしょう。(油で炒めたり、揚げる場合はアク抜きの必要はありません。)
●ヘタの下の実は詰まって美味しいので、ヘタごと実を切り離さないようにしたほうがお勧めです。
●油との相性がよく、油を吸収する特性があります。しかも、油っこくならず、まろやかになる。油で炒めてから味付けすると味を含みやすい。なすの揚げ煮のように油で揚げることにより、皮に艶が出て変色しにくくなる特性もあり、風味よく仕上がります。
◎皮の調理法はごま油で炒めてから、砂糖、みりん、酒、しょうゆで含め煮にしたり、塩漬けにして削りがつおを組み合わせるなど。
■販売担当者
執行役員 蔬菜第二部 部長
阿部 宏